いいことは何もない!歯の「食いしばり」6つのリスク
矯正歯科自分ではなかなか気づきにくい歯の「食いしばり」には大きなリスクが潜んでいるのをご存知でしょうか?
食いしばりを続けていると、歯や歯茎だけではなく体にもさまざまな症状を引き起こします。
「食いしばり」について理解することでリスクに対する意識を高めましょう。
食いしばりとは?
怖い映画を観ている時など、思わず歯をギュッと噛みしめていることがありませんか?
「食いしばり」はまさにその状態です。
ただし、意識的にではなく無意識に上下の歯を噛み合わせています。
本来なら歯と歯が接している時間は食事の時だけで、1日のうち20分程度が正常です。
しかし、食いしばりがクセになっている人の場合、1日のうち1~2時間は歯を噛み合わせています。
「食いしばり」6つのリスク
無意識に歯を食いしばっていると気づかぬうちに様々な異変が体に生じます。
「原因がよく分からない体の不調」は、食いしばりが原因かもしれません。
自分の歯や体をよくチェックしてみましょう。
(1)歯がしみる、痛む
食いしばりは歯や歯茎に大きなダメージを与えます。
歯の根元や噛む面が削れたり、歯に亀裂が入ってしまうと知覚過敏を起こして歯がしみます。
さらに、亀裂が入った部分から細菌が入ると神経が死んでしまいます。
こうなると、しみていた状態から徐々に痛みを感じるようになり、最悪の場合は耐え難い激痛を感じるようになります。
(2)歯が割れる
食いしばりによって歯に亀裂が入り、そのまま力を加え続けていると歯が割れてしまうこともあります。
神経のない歯はもろくて割れやすいので注意が必要です。
亀裂が大きい歯は抜歯をしなければならないので、後々とても後悔することになります。
また、詰め物のセラミックは歯と同じか少し固めに造られているので、食いしばりが強いと割れてしまうこともあります。
(3)噛む時に痛みを感じる
食いしばりが長時間続くと歯の周りの歯根膜に炎症が起こり、
噛むと痛みを感じるようになります。
虫歯と間違えやすい痛みですが「上も下も痛い気がする」といったように、痛い場所が特定できない場合は、食いしばりが原因となっていることがあります。
(4)顎が痛む(顎関節症)
顎関節症の多くは食いしばりが原因と言われています。
顎の骨と頭の骨は左右の関節の部分だけでつながっており、食いしばりで顎の関節に強い力がかかると顎の関節にある関節円板がずれたり、穴が空いてしまうこともあります。
顎関節症になると、ものを噛んだり口を開けたりした時、顎に痛みを感じます。
(5)肩こり、頭痛
食いしばりをすると顎から首にかけて、首から肩にかけてつながっている筋肉が緊張状態になり肩こりを引き起こします。
また、顎から頭の横に広がる側頭筋も緊張状態になり、頭が締め付けられるような頭痛を感じることがあります。
(6)顔が大きくなる
食いしばりは顔周りの筋肉を使うので、気づかぬうちに顔の筋肉が発達して輪郭が変わってしまうこともあります。
また、長期間食いしばっていると顔の骨や筋肉が成長してしまい、顔が一回り大きく見えてしまうこともあります。
食いしばりにいいことはない
食いしばりが体に引き起こす症状を見てみると、どれもこれも嫌なものばかりです。
無意識にしてしまっていることが体にこれだけの異変を引き起こすのはとても怖いですね。
もし思い当たるところがあるのなら、食いしばりをしないよう意識する生活を始めていきましょう。