形状や素材はさまざま! 沢山あるインプラントの種類
インプラント
インプラント(人工歯根)にはさまざまな形状や素材が用意されており、ご自身の希望に合わせてどれを使うか選ぶことができます。
ただ、それぞれの形状や素材によってインプラントの特性も変わってきますので、医師と相談のうえ最適なものを選ぶようにしましょう。
今回は、インプラントの形状や素材によってどのような影響があるのかをご紹介します。
インプラントの形状の種類
インプラントの本体となる人工歯根、これは歯に埋め込むネジの部分です。
この人工歯根の形状には次のような種類があります。
●スクリュータイプ
現在最も普及している人工歯根です。ネジのように先端に向かって渦をまいているのが特徴的です。埋め込む面積が少なくて済み、かつ噛む力をスムーズに伝えてくれます。
●シリンダータイプ
こちらも現在主流となっている人工歯根です。車のシリンダーのように円筒形になっているのが特徴的です。凹凸が少なく簡単に埋め込むことができますが、初期固定が弱いのが難点だといえるでしょう。
●バスケットタイプ
スクリュータイプと似ていますが、穴が数箇所開いており中が空洞になっているのが特徴的です。骨が中に入り込むため骨としっかりと結合させられますが、空洞になっている分、人工歯根自体の強度が弱いのが難点といえます。最近は余り使われなくなってきているタイプでもあります。
●ブレードタイプ
T字の板のような独特の形状をした人工歯根です。板状のため骨幅の狭い部分に活用できる利点があるものの、強度が低く破損などが起きやすいため現在のインプラント治療ではほとんど使われていないタイプです。 インプラントの素材の種類 続いてインプラントに使われている素材についてご紹介します。素材には次のような種類があります。
●チタン(純チタン)
チタンは強度が高く腐食にも強く、かつ金属アレルギーも置きにくいメリットの多い素材です。骨と結合しやすく噛む力が伝わりやすいというメリットもあります。インプラント治療において今現在最も主流となっている素材といえるでしょう。
●チタン合金
特性はチタンとほぼ変わらず、かつ強度においてはチタンより高いのが特徴的な素材です。加工性についても優れています。
●チタンニッケル合金
生体適合性や骨の結合性はチタンより劣りますが、その分形状記憶の特性がメリットとなる素材です。
●ハイドロキシアパタイト
チタンよりも骨の結合性が高く結合の強度も優れますが、反面で歯周病などの感染に弱いというリスクがある素材です。
●人工サファイア
一昔前に使われていた素材です。骨との結合性が低く、今となってはメリットの少ない素材です。現在は使用されることはほとんどありません。
●ジルコニア
耐摩耗性や強度が高いジルコニアは、素材の白さからも審美性にも優れています。さらに、100%無垢のジルコニアが使われたインプラントなら、金属アレルギーを起こす心配もありません。
このようにインプラントにはさまざまな種類が用意されています。
それぞれでメリット、デメリット、費用や手術の難易度なども変わってきます。
特徴をよく理解し、気になる点は医師に確認しつつ自分に合ったものを見つけてください。
1987年 九州大学第1補綴学教室文部教官助手
1989年 西原デンタルクリニック勤務
1992年 福岡県福津市(旧宗像郡)にて開業
2005年 久留米大学医学部にて学位取得(医学博士号)
2007年 九州大学歯学部臨床教授
2011年 鹿児島大学歯学部非常勤講師
日本歯周病学会 指導医・専門医
日本顎咬合学会 指導医
近未来オステオインプラント学会 指導医
日本審美歯科協会 会員
日本口腔インプラント学会 会員
日本補綴歯科学会 会員
米国歯周病学会(AAP)会員
米国インプラント学会(AO)会員
京セラメディカルインストラクター
Japan United Colleagues(JUC) 名誉会長 OJ相談役


