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歯科コラム

たばことインプラント治療との向き合い方・喫煙で歯周病になることも?

インプラント
クリア歯科

インプラント治療中は喫煙を止めるように指示するクリニックが多いです。

歯科治療の中でも時間を要するインプラントですが、そもそもなぜ禁煙しなければいけないのでしょうか?

インプラント治療で注意しておきたい喫煙の3つの影響や、喫煙者とインプラントとの向き合い方についてご紹介します。

喫煙がインプラントに与える3つの影響

1.切開した傷が開いたり、治りが遅くなることがある。
歯茎の切開した後の喫煙は、傷の治りを遅くしてしまうことがあります。たばこを吸うとニコチンの作用で交感神経が刺激されて、血圧が上昇します。そのため術後すぐに喫煙をすると、治りかけの傷が開いてしまったり、傷の治りが遅くなってしまうのです。最低でも歯茎を切ってから数週間はたばこを止めて、ひとまず傷が塞がるのを待ちましょう。

2.ニコチンの作用でインプラントが骨に結合しづらくなる。
治療期間中の喫煙は、インプラントが骨に結合するのを邪魔してしまう場合があります。インプラント本体と骨が癒合するには、十分な酸素と栄養が必要です。ニコチンは血圧を急上昇させますがすぐに血管を収縮させるので、血液の循環が妨げられて癒合が遅くなってしまいます。

3.唾液の分泌が悪くなり、インプラントの歯周病になることも。
ニコチンによって交感神経が優位になると、唾液の粘度が増して分泌量も低下します。そうすると唾液の中にある免疫細胞が少なくなり、インプラントの歯周病「インプラント周囲粘膜炎」になる可能性が高まります。通常の歯周病に比べると、インプラン周囲炎はおよそ10~20倍の早さで進行してしまうため、日ごろのケアが欠かせません。

喫煙者はインプラント治療とどう向き合えばいい?

●歯磨きや定期検診といったメンテナンスを大切に。
まずは基本に立ち返って、歯磨きの習慣を徹底しましょう。こまめな歯磨きは歯周病予防だけでなく、喫煙者のマウスケアにもなるので一石二鳥です。歯周ポケットの深いインプラントは、喫煙の影響を受けやすい環境にあります。定期的に歯科検診を受けて、歯周病を早めに見つけて予防できるようにしましょう。

●インプラント治療期間中は禁煙する。
インプラント治療は、治療箇所の切開から癒合期間、そして被せ物の取り付けまで、歯科治療の中でも時間を必要とします。治療中に禁煙と喫煙を繰り返していると、次の禁煙期間につらい思いをすることもあるでしょう。いい機会だと考えて、禁煙を始めてみてはいかがでしょうか。どうしても我慢できないと思う方は、歯科医と相談してガムやパッチなどの禁煙治療を利用することもできます。

多くのクリニックはインプラント治療中、できるだけ禁煙することを勧めています。

インプラントが何年持つかは、その人の使い方、つまり生活習慣によるところが大きいのです。

歯が健康であれば、食事にも談笑にも困らない楽しい生活を送れます。

インプラントを禁煙のきっかけにしてみてはいかがでしょうか。

 

この記事の監修者
水上歯科クリニック
院長 水上哲也
略歴
1985年 九州大学歯学部卒業
1987年 九州大学第1補綴学教室文部教官助手
1989年 西原デンタルクリニック勤務
1992年 福岡県福津市(旧宗像郡)にて開業
2005年 久留米大学医学部にて学位取得(医学博士号)
2007年 九州大学歯学部臨床教授
2011年 鹿児島大学歯学部非常勤講師
所属学会・認定医
日本臨床歯周病学会 認定医
日本歯周病学会 指導医・専門医
日本顎咬合学会 指導医
近未来オステオインプラント学会 指導医
日本審美歯科協会 会員
日本口腔インプラント学会 会員
日本補綴歯科学会 会員
米国歯周病学会(AAP)会員
米国インプラント学会(AO)会員
京セラメディカルインストラクター
Japan United Colleagues(JUC) 名誉会長 OJ相談役

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