インプラント素材の種類とおすすめの選び方は?それぞれの特徴を解説
インプラント
インプラント治療を検討するときに重要なのが使用する素材の選択です。素材によって機能性や審美性、費用が異なるため、適切な選択が満足のいく治療につながります。
本記事ではインプラント素材の種類や特徴、おすすめの選び方を解説します。これからのインプラント治療に向けて、参考にしてください。
目次
インプラント体に使われる素材

インプラント体は顎の骨に直接埋め込み、歯の基盤として骨としっかり結合する必要があります。そのため、使われる素材には「強度や体へのなじみやすさ」が必要です。主にチタン系の素材やジルコニアが使われるので、それぞれの特徴を知っておきましょう。
チタン
チタンはインプラント体で多く使われる傾向にあります。体へのなじみやすさが非常に高く、顎の骨と強く結合する性質を持っているためです。
チタンはしっかり固定されやすいことから、天然歯に近い噛み心地を実現できます。また、軽量で錆びにくいため、長期間使っても身体に害を及ぼしにくいのが特徴です。
また、チタン製インプラントは費用面で優れているのもポイント。長期間使えてコストパフォーマンスが高い点がメリットです。
チタンは金属アレルギーを起こしにくい素材であり、多くの患者さんに安心して選ばれています。もし、心配な場合はパッチテストで確認すると良いでしょう。
チタン合金
チタン合金は純チタンにアルミニウムやバナジウムなどを混ぜて強化した素材です。純チタンより耐久性が高く、複雑な形のインプラント体に向いています。
注意点は、他の金属が混ざっていることから多少金属アレルギーリスクがある点です。また、時間の経過で金属疲労を起こす可能性があるため、定期的なメンテナンスが重要となります。
費用は純チタンに比べてやや高価ですが、強度や耐久性を優先したい場合には良いでしょう。
ジルコニア
ジルコニアはセラミックの一種で、硬く耐久性に優れた素材です。骨との結合性も良好で、金属を使用しないため金属アレルギーの心配がありません。また、きれいな白色をしており、インプラントが見えやすい前歯などの領域で人気があります。
しかし、チタンと比べると骨との結合にやや時間がかかることはデメリット。また、加工が難しく治療費が高くなることも注意したほうが良いでしょう。
金属アレルギーの不安が強い場合や、見た目にこだわりたい場合の選択肢としておすすめされます。
インプラントの上部構造に使われる素材

インプラントの上部構造とは、口の中で噛む役割を担う人工歯のことです。素材ごとに耐久性や見た目、費用面などが大きく異なります。
オールセラミック
オールセラミックは、金属を一切使わずに、全体をセラミック素材で仕上げた人工歯です。天然歯にかなり近い透明感や色合いを再現できます。
特に、前歯など目立つ部分には最適で、変色に強く長期的に美しい見た目を保ちやすいため人気です。
注意点は、セラミックは衝撃に弱いため、咬み合わせが強い奥歯には向かない点です。また、費用は比較的高価になることが多く、金額も考慮した選択が必要でしょう。
オールセラミックは金属を使っていないので、金属アレルギーの心配がないこともポイントです。
ハイブリッドセラミック
ハイブリッドセラミックはセラミックとレジン(樹脂)を混ぜ合わせた素材です。オールセラミックのような審美性とレジンの柔軟性を持ち合わせています。
ハイブリッドセラミックのメリットは、費用面が抑えられる点です。天然歯のような仕上がりをリーズナブルに求めたい方に適しています。
注意点は、長期間使うとレジン成分がすり減って色が変わる場合がある点です。コストと審美性のバランスを考える際に選びやすい素材でしょう。
メタルボンド
メタルボンドは金属のフレームにセラミックを焼き付けた二重構造の人工歯です。強度と見た目の美しさの両立が特徴になります。
耐久性が高く安心感があるため、奥歯のインプラントに向いている素材です。ただし、金属を使うため金属アレルギーのある場合は避けたほうが良いでしょう。
見た目を重視したいけれど、強度も外せない方に向いている素材です。
ジルコニア
ジルコニアは強度に優れた素材で、人工ダイヤモンドとも称されます。金属を一切使わず、白い陶器のような見た目から、目立ちにくいことがメリットです。
最近では透明感を高めた製品も出てきており、前歯治療にも使用する場合があります。自由診療で費用はやや高めですが、長期的な耐久性に期待できるでしょう。
ただし、ジルコニアの硬さが噛み合った際に天然歯を摩耗させるリスクには注意してください。また、加工の難しさから実施できる歯科医院が限定されることもあります。
ジルコニアセラミック
ジルコニアセラミックは、耐久性の高いジルコニアを内側に使用し、その外側をセラミックで覆ったものです。ジルコニアの強さとセラミックの透明感を両立しています。
ジルコニアセラミックのメリットは、見た目を重視しつつ強度も担保できる点です。前歯から奥歯まで対応可能で、長期間の安定的な使用が期待できます。
ただし、表面のセラミック部分は、ぶつけたり強い力がかかった場合に割れることがあります。また加工には高度な技術が必要で、その分費用も高めです。費用がかかっても美しさにこだわりたい方に向いている素材でしょう。
インプラントのアバットメントに使われる素材

アバットメントとは、インプラント体と人工歯をつなぐ接合部のことです。アバットメントの素材選びは、見た目や耐久性に影響します。
以下のような素材が使われるため、それぞれの特徴をチェックしておきましょう。
- チタン
- チタン合金
- 金合金
- ジルコニア
チタン
チタン製のアバットメントは最も一般的で、体になじみやすく耐久性に優れています。軽量かつ錆びにくい性質なので、長期間の使用にも向いているでしょう。
ただし、アバットメントの金属色が透けて見える場合があり、前歯で使用する場合は気になるかもしれません。価格的には比較的リーズナブルのため、多くのクリニックで選ばれています。
チタン合金
チタン合金のアバットメントは純チタンよりも強度が高めに作られています。そのため、骨や歯にかかる負荷が強い場合に適している素材です。
また、加工しやすいため細かな調整が必要なケースでも使いやすいのがメリット。耐久性は申し分なく、体へのなじみやすさもあります。
ただし、歯肉が透ける可能性があるため、見た目が重要な部位では注意しましょう。
金合金
金合金は少し柔らかめの金属で、噛み合わせの負担を和らげる特性があります。腐食に強く、体になじみやすいことから、古くからインプラント部品に使用されてきました。
ただし、ゴールド特有の色が透けて見えやすく、前歯にはあまり用いられません。また、費用面では高価なのも難点になります。耐久性やなじみやすさを重視する場合には、ぜひ検討したい素材です。
金属アレルギーは比較的少ないものの、念のため事前検査が推奨されます。
ジルコニア
ジルコニアは天然の歯に近い、白く滑らかな質感を持ちます。歯肉から金属色が透けて見えるリスクを減らせるでしょう。特に、前歯など見た目にこだわりたい場合に選ばれる傾向があります。
また、金属を一切使用しないので金属アレルギーの心配がありません。口内環境でも劣化しにくく、長期間安定しやすい素材です。
ただし、ジルコニアは固いため、歯に負担をかける場合があります。また、硬い素材ゆえに加工や調整が難しく、治療には高い技術が必要です。
技術の高い歯科医院を選ぶことで、長期にわたってトラブルなく使用できるでしょう。
インプラントの素材選びで考えたいポイント

インプラント治療を成功に導くには、素材の選定が欠かせません。素材ごとの特徴や適した条件をよく理解しておくことが、最適な選択につながります。
- 治療計画に合う素材かどうか
- 見た目や機能性とコストのバランスは合っているか
- 金属アレルギーを引き起こさないか
治療計画に合う素材かどうか
まず大切なのは、骨の健康状態やインプラントを入れる位置にあわせて適切な素材を選ぶことです。素材によって、見た目や機能などが変わってきます。
例えば、前歯は見た目の自然さが求められるため、ジルコニアやオールセラミックがおすすめされます。一方で、奥歯など力のかかる部分では、チタンやジルコニアのような強度の高い素材が適しているでしょう。
また、骨の質や量によっても適材適所があるため、歯科医師の診断をもとに選ぶのが基本です。クリア歯科では無料のカウンセリングを実施しているので、ぜひご相談ください。
見た目や機能性とコストのバランスは合っているか
見た目や機能と、費用面のバランスも大切です。素材ごとに費用は変わるため、予算的に問題ないかも考えましょう。
例えば、チタンやチタン合金は価格が比較的抑えられますが、見た目ではセラミック系が優れています。一方、ジルコニアやジルコニアセラミックは費用が高い反面、見た目と長期耐久性に優れています。
修理や調整のしやすさや耐用年数も考えながら、予算に合っているかよく検討してください。無理のない範囲で将来の満足度が高まる選択をすることが大切です。
金属アレルギーを引き起こさないか
素材選びで欠かせないポイントは身体への安全性です。特に金属アレルギーのリスクは注意しましょう。
金属アレルギーが心配な場合、ジルコニアやセラミック系など金属を含まない素材を選ぶのも大事です。金属アレルギーがある場合、無理して金属素材を選ばなくても良いでしょう。
素材を選ぶ際には、医師と相談し、リスクと機能面を慎重に見極めることが大切です。
インプラントで多く使われるのがチタンです。チタンはアレルギー反応が少ないものの、医師の検査やパッチテストを受けておくと安心でしょう。
まとめ:インプラント素材の特徴を知り、納得して選ぼう

インプラント治療における素材選びは、複数の観点から慎重に選ぶことが大切です。
- 機能性
- 耐久性
- 見た目
- 安全性
- 費用面
それぞれの素材にはメリットとデメリットがあり、体質やかみ合わせ、どこに埋め込むかによって最適解は異なります。また、金属アレルギーのリスクも考慮する必要があるでしょう。
大切なのは自己判断せず、信頼できる歯科医師とじっくり相談することです。自分に合う素材を選ぶことで、快適で安心できるインプラント生活を実現できます。
クリア歯科でもインプラント素材の選び方や、治療の進め方などのカウンセリングを実施しています。無料で相談できるので、インプラントに悩んでいる方はぜひご相談ください。
1987年 九州大学第1補綴学教室文部教官助手
1989年 西原デンタルクリニック勤務
1992年 福岡県福津市(旧宗像郡)にて開業
2005年 久留米大学医学部にて学位取得(医学博士号)
2007年 九州大学歯学部臨床教授
2011年 鹿児島大学歯学部非常勤講師
日本歯周病学会 指導医・専門医
日本顎咬合学会 指導医
近未来オステオインプラント学会 指導医
日本審美歯科協会 会員
日本口腔インプラント学会 会員
日本補綴歯科学会 会員
米国歯周病学会(AAP)会員
米国インプラント学会(AO)会員
京セラメディカルインストラクター
Japan United Colleagues(JUC) 名誉会長 OJ相談役


